オフィシャルブログ

第16回ダクト工事雑学講座~ニオイ・結露・暑さを“原因から”断つ~

皆さんこんにちは!

株式会社打田設備、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~ニオイ・結露・暑さを“原因から”断つ~

 

設備は入れて終わりではありません。フィルタの目詰まり、ダンパのズレ、外気条件の季節変動——これらは少しずつ快適性と省エネをむしばみます。今日は“直すべき順番”と“効くメンテナンス”を、現場感覚で解説します。


1|症状から当たりをつける

  • ニオイが取れない :排気不足より給気位置ミスのことが多い。→客席側に逆流していないか煙テストで確認。

  • 結露・カビ :外気導入の断熱不良・風量不足・風速過多(滞留/短絡)のいずれか。→ダクト断熱と露点の見直し。

  • 暑い・寒いムラ ️:吹出し口の到達距離不足やレイアウト変更による短絡。→吹出し形状変更や風向可変で改善。

2|メンテは“上流から”が鉄則

  1. 外気取入口の清掃・離隔確認(虫・落葉・油煙)

  2. フィルタ点検(圧力損失で交換判断、目視だけはNG)

  3. ファン・ベルト・防振(回転数・振動・軸受温度)

  4. ダンパ初期値復帰(工事後の“仮設定”を正規化)

  5. 末端風量バランス(TABで帳尻合わせではなく“配管抵抗”を整える)

この順番を守ると、無駄な部材交換を防ぎ、効果測定が明確になります。

3|年間スケジュールの作り方

  • 春(冷房前):外気量・除湿計画の見直し、ドレン詰まりチェック。

  • 夏(高負荷):連続運転での異音・振動監視、夜間の温湿度ログ取得。

  • 秋(切替期):ダンパ開度の季節リセット、消音器の汚れ確認。

  • 冬(加湿期):結露対策の断熱補修、外気取入口の凍結・着雪対策。

4|省エネと快適の“二兎”を取る改善

  • インバータ最適化:ピーク時間帯だけ上げ、アイドルは絞る。**電力▲10〜30%**が現場実感。

  • CO₂連動換気:人の多い時だけ自動増風。会議室・学習塾・美容室で満足度アップ。

  • 熱交換換気(顕熱/全熱):外気導入量を落とさず空調負荷を低減

  • ダクト改修のミニマム化:全更新ではなく、曲がりR拡大・不要分岐撤去・フレキ短縮で圧損改善→静音化も同時達成。

5|“見える化”が現場を強くする

  • センサー3点セット:CO₂・温度・湿度。月次でしきい値と乖離をレビュー。

  • ダッシュボード:担当者がスマホで風量・差圧・アラートを確認。異常の早期発見でダウンタイム短縮。

  • メンテ記録:交換日と“理由”を残す。**“なぜ変えたか”**が次回の判断基準。

6|ミニ事例(要約)

  • ベーカリー:焼成時の熱と臭気が客席へ。→補給給気を床面近くへ移設、排気フードを縁流型に変更。臭気苦情0・電力▲12%

  • オフィス:午後に眠気・だるさ。→CO₂連動に更新、会議室ブースト機能追加。平均CO₂▲400ppm・生産性改善の声

“直す順番”と“見える化”で結果が出る

場当たり的な交換より、上流からの点検→バランス→制御で手堅く改善。私たちは点検・洗浄・TAB・制御最適化までワンストップで支援します。におい・結露・暑さのお困りごと、まずはお気軽にご相談ください♻️

 

 

 

お問い合わせはこちらから!

apple-touch-icon.png