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月別アーカイブ: 2025年3月

第6回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社打田設備、更新担当の中西です。

 

 

 

シリーズ6: ダクトのメンテナンスと定期点検の重要性

 

 

ダクトは、建物内の空気を適切に循環させるための重要な設備です。

空調や換気の役割を果たし、室内の快適な環境を維持するために欠かせません。

しかし、ダクトは普段目にする機会が少ないため、そのメンテナンスが後回しにされがちです。

メンテナンスを怠ると、次のような問題が発生する可能性があります。

  • 空気の流れが悪化し、換気性能が低下する
  • ホコリやカビが蓄積し、室内の空気環境が悪化する
  • ダクトの劣化によって空気漏れが発生し、冷暖房のエネルギー効率が低下する
  • 異常振動や異音が発生し、設備の寿命が短縮される

 

これらのトラブルを未然に防ぐためにも、定期的なメンテナンスと点検を行い、ダクトの状態を良好に保つことが重要です。

今回は、ダクトメンテナンスの具体的なポイントについて詳しく解説します。


メンテナンスのポイント

 

1. 定期的な清掃

 

【重要性】

 

ダクトの内部は時間とともにホコリやゴミが蓄積し、空気の流れを妨げる原因となります。

特に飲食店や工場などでは、油や粉塵がダクト内部に付着しやすく、汚れが堆積すると換気機能が大幅に低下します。


また、湿気が多い環境ではカビが繁殖し、室内の空気を汚染することもあります。

カビの胞子が空気中に拡散すると、アレルギーや呼吸器系の疾患を引き起こす可能性があるため、定期的な清掃は欠かせません。

【対策】

  • 一般的な環境では年1~2回の清掃を実施し、ダクト内部の汚れを取り除く。
  • 飲食店や工場、工業施設などでは、より頻繁な清掃を行う(状況によっては3~6か月ごと)。
  • 清掃時には、ダクト内部の状態を確認し、ホコリ・油汚れ・錆びの有無をチェックする。
  • 清掃が難しい場合は、専門業者に依頼し、専用機器を使用したクリーニングを行う。

 


2. 接合部やダクト内の点検

 

【重要性】

 

ダクトの接合部や本体部分が劣化すると、空気漏れが発生し、換気効率が低下することがあります。

これにより、空調設備が無駄に稼働し、電気代が増加する原因になります。

また、ダクト内に損傷があると、異常振動や騒音が発生し、建物内で不快な音が響くこともあります。

さらに、ダクトが破損すると外部の汚れた空気や異物が入り込みやすくなり、室内の空気環境が悪化する恐れもあります。

特にオフィスや病院など、衛生管理が求められる環境では、ダクトの定期点検が非常に重要です。

【対策】

 

  • 定期的に目視点検を実施し、接合部の気密性をチェックする。
  • エアリークテスト(空気漏れ試験)を行い、微細な漏れがないか確認する。
  • 劣化が見られる部分は、シール材を再塗布するか、補修工事を実施する。
  • 異常振動や異音が発生していないか定期的に確認し、必要に応じて補修を行う

 


3. 防火ダンパー(FD)の点検

 

【重要性】

 

ダクト内には防火ダンパー(FD)が設置されていることが多く、火災発生時に炎や煙の拡散を防ぐ役割を持っています。

しかし、防火ダンパーが適切に作動しないと、火災時に建物内の被害を拡大させるリスクがあります。

【対策】

 

  • 年に1回以上、防火ダンパーの動作確認を行う
  • ダンパーが固着していないかチェックし、必要に応じて清掃や潤滑処理を行う
  • 万が一作動しない場合は、速やかに修理や交換を検討する

 


定期メンテナンスでトラブルを未然に防ぐ

 

ダクトは普段見えない場所にあるため、故障や不具合に気づきにくい設備です。

しかし、定期的な清掃や点検を行うことで、トラブルを未然に防ぎ、ダクトの寿命を延ばすことができます

  • 空調の効率を維持し、省エネにつなげる
  • 室内の空気環境を清潔に保ち、健康被害を防ぐ
  • 突発的なトラブルや高額な修理費を避ける

 

このようなメリットがあるため、定期的なダクトメンテナンスを怠らずに行うことが大切です。

次回は「シリーズ7: ダクト清掃の具体的な方法と注意点」について解説します。

ぜひお楽しみに!

 

 

 

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第5回ダクト工事雑学講座

皆さんこんにちは!

 

株式会社打田設備、更新担当の中西です。

 

 

シリーズ5: ダクト工事のトラブル事例とその対策

ダクト工事は建物の換気や空調システムの要となる重要な工程ですが、施工時や運用開始後にさまざまなトラブルが発生することがあります。

問題が発生すると、建物内の空気環境が悪化し、エネルギー効率の低下やメンテナンスコストの増加につながることも。


そこで今回は、過去に発生した代表的なトラブル事例と、それらを未然に防ぐための対策について詳しく解説します。


トラブル事例と解決策

 

 

1. サイズミスによる風量不足

 

【発生事例】


設計段階でダクトサイズの計算ミスがあり、実際の風量が計画値よりも不足。

結果として、空調性能が十分に発揮されず、部屋の温度ムラが発生してしまった。

【解決策】

  • 施工前に設計データを再確認し、シミュレーションを行う。
  • 現場での測定を徹底し、設計と実際の寸法にズレがないかを確認する。
  • 必要に応じて、適切なサイズ変更や補強工事を計画する。

 


2. 接合部からの空気漏れ

 

 

【発生事例】


ダクトの接合部に適切なシール処理が施されていなかったため、空気漏れが発生。

これにより、風量が低下し、空調効率が悪化してしまった。

【解決策】

  • 接合部には必ず適切なシール材を使用し、確実に固定する。
  • 接合部分の施工後にエアリークテストを実施し、漏れがないかチェックする。
  • 定期的なメンテナンス時に接合部の劣化状況を確認し、必要に応じて補修する。

 


このように、ダクト工事では設計ミスや施工不良が原因でトラブルが発生することがあります。

しかし、事前の入念な計画と施工後の点検を徹底することで、こうした問題を未然に防ぐことが可能です。

次回は「シリーズ6: ダクトのメンテナンスと定期点検の重要性」について解説します。

お楽しみに!

 

 

 

 

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